住職の言葉
「今月の言葉」や「法話」一覧ページです。
住職:長谷川岱潤
住職の言葉 - 一覧
2020年10月1日 - ≪法話≫
令和2年10月 十夜会法話
今月もホームページをご覧頂きありがとうございます。
暑さ寒さも彼岸までとは申せ、本当にお彼岸が終わりましたら気温がぐっと下がり、秋冷(しゅうれい)と呼ばれる秋本番を迎えました。
この季節、秋の名月といわれるように月が最もきれいに見える時期でございます。今月はその美しい月を感じながらつとめる法要「十夜法要」が浄土宗の各お寺で勤められます。
戒法寺でも18日にお十夜法要をおつとめいたします。例年ですと近隣のご住職様方と一緒に華やかに勤めるのですが、今年はコロナのことがあり、私と弟子とで勤めることになりそうです。
十夜法要は元々の起こりは収穫祭です。実りの秋を迎え、とりわけ稲の収穫期に当たり、古くから農村で行われてきたお祭りを、関西以西では亥の子(いのこ)と呼び、関東以北では十日夜(とおかんや)と呼んで、収穫を土地の神、農耕神、祖霊に感謝した感謝祭でした。ぼた餅を食べたり小豆がゆを食べたりしたと言われています。
このお祭りを、浄土宗では十日十夜法要とし、日蓮宗はお会式、浄土真宗は報恩講、そして神社は新嘗祭と名付けてそれぞれ行っているということです。
また浄土宗では十日十夜の根拠として、無量寿経の中の「この世で善を修すること十日十夜にすれば、他方諸佛の国中において善を修すること千歳にも勝る」という一文を上げて、この世で十日間お念仏を称えることの徳を上げ、阿弥陀如来が誕生したことを讃える日としているのです。
要するにお十夜法要はお祝いの日です。お蝋燭も赤にして、鏡餅をお供えし、お食事を頂いて楽しく過ごす日です。
念仏が楽しく聞こえる十夜かな 岱潤
現在では十日間とは言いません。鎌倉光明寺では三日間、それ以外のお寺では一日の法要ですが、お念仏をお唱えしながら楽しくひとときを過ごしたいと思います。
合 掌
2020年10月1日 - ≪法話≫
秋彼岸会 十夜会法話 動画
2020年10月1日 - ≪今月の言葉≫
咳入れる人に説きやめ十夜僧 河野静雲
お十夜の法話中、咳き込む人がいたのでしょう。
咳が終わるまで法話を中断した、そんな温かな状況です。
今年は咳する人が退席を迫られる、そんな冷たい空気を感じます。
マスクをしていれば、咳くらい待ってあげたいですね。
2020年9月1日 - ≪法話≫
秋彼岸会 法話 動画
2020年9月1日 - ≪今月の言葉≫
曼珠沙華智惠の泉の澄むところ 飯田隆太
赤い花の代名詞曼珠沙華、別名彼岸花は非常食です。
毒であるその根も、干ばつの時は水にさらして食料になります。
お彼岸は智惠を磨く修養週間です。
さあ、今こそ智惠を絞りましょう。
2020年8月1日 - ≪今月の言葉≫
緑なき都会ひろがり終戦日 下村非文
今年は終戦から七五年、それなのに未だにこの国は、
横田空域だとか、地位協定だとか、敗戦を引きずっている。
コロナ禍の中、アジアの人々の強さを知る。
コロナ拡大の中、暑い夏がやってくる。
さあ、今こそしっかりしなくては・・・。