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住職の言葉

「今月の言葉」や「法話」一覧ページです。
住職:長谷川岱潤

住職の言葉 - 一覧


2020年7月1日 - ≪法話

盆棚・精霊棚(しょうりょうだな)の飾り方について

 今回の動画は、お盆を迎えるに当たり、盆棚(精霊棚)の飾り方についてお話しします。ご不明の点は、遠慮なくお電話でご確認ください。

2020年7月1日 - ≪今月の言葉

盂蘭盆の家族そろひし朝はじまる  福田甲子雄

まだまだコロナの風が収まらない東京ですが、季節はもう夏。
いよいよお盆の季節がやってきます。
家族そろって、帰ってくるご先祖さんに、よ~くお願いして、
この見えない敵を追い払いましょう。
見えない敵には見えない力を頼るしかありません。

2020年6月1日 - ≪今月の言葉

身に触れて水に散る葉や桜桃忌  萩原季葉

六月十九日の「桜桃忌」は太宰治の忌日。
大学に全く行っていなかった太宰が受けた東大の卒業口頭試験は、
ここにいる三人の教授の名前が言えるかというものだったそうだ。
太宰は一人も答えられず除籍になっている。
才能よりも日々の精進の方が優れているということか。

2020年5月1日 - ≪法話

大施餓鬼会 法話 動画

2020年5月1日 - ≪法話

令和2年5月施餓鬼会法話

 緊急事態宣言が出てからも久しく時間がたちました。まだまだ新型コロナの勢いは収まらず、自宅待機が求められている状況です。

 自宅で家族が一緒にいる時間が増えたことで、家庭内のDVが増え深刻な状況になり、コロナ離婚などという言葉も聞かれるといいます。また、感染者に対する差別迫害、感染者に携わる医療従事者に対する差別など、あってはならないことが起きているとも聞きます。今我々は試されているのだということを知らなければなりません。

 「疾風に勁草を知る」という言葉があります。強い風が吹いた時に、根を張った強い草がわかるという意味です。中国の後漢書の中の言葉ですが、アテネオリンピックの金メダリスト室伏広治さんが好きな言葉として教えてもらいました。人は厳しい試練にあって初めて意志やその人の信念の強さがわかるということです。今私たちはとんでもない新型コロナという強い風の中で、生き抜く強い生命力と、どんな状況になっても持ち続けられるやさしさや思いやりを、正に試されているときなのだと思います。だからこそお念仏を思い出し、心にしっかりご先祖や、仏様を思ってお過ごしください。

 3月の末に歌手で女優の宮城まり子さんが亡くなりました。93歳でした。あの独特のしゃべり方とかわいらしい声を65歳以上の方なら覚えている方も多いでしょう。宮城さんがからだの不自由な子供たちの養護施設「ねむの木学園」を設立したのは、障害者というだけで教育も受けられない当時の現実があったからで、「泣いている子にやさしくしようね」という思いで学園を作ったといいます。宮城さんが子供たちに言い続けた言葉は「やさしくね、やさしくね、やさしいことは強いのよ」だったそうです。そんな宮城さんの教育理念はつよいもので、松下政経塾に行ったとき食堂で、「この塾は指導者を育てるということで創られた塾ですよね、その塾でプラスチックの食器で食事をさせているようでは、たいした指導者は生まれませんね。私のねむの木学園はみんな障害を持った子供たちの学校です。手が不自由、足が不自由。それでもすべて陶器を使って食事をしています」。

 さらに宮城さんは続けて、「陶器は落としたら割れます。だからしっかり持たせなきゃならない。これが教育です」。この一言ですっと帰られたと、当時の政経塾塾頭の上甲晃さんが語っていました。宮城さんの信念、そしてやさしさは超一流でした。

 さて、お施餓鬼のいわれについてお話しします。

 お施餓鬼法要は、字のごとく「餓鬼に施しをする」法要です。では『餓鬼』って何でしょう?昔はしつこい子供のことを、「このガキ」なんて言いました。でもこれは蔑称です。子供は「もっと、もっと」が終わらないのでそうなりました。つまり、「餓鬼」とは、欲望が止まらない状態のことを言います。海水を飲むとさらにのどが渇くことにたとえられます。インドの古い宗教では、六道輪廻として、人間の上に天をおき、人間より下に修羅、畜生、餓鬼、地獄の4つをおいて、生まれ変わり死に替わり、6つの世界を回っていると説いていました。つまり地獄のすぐ上の世界、それが餓鬼の世界です。欲望をかなえることしか考えられない生き方、つねに餓えている世界、それが餓鬼の世界です。仏教では生きながらそうなっている人がいるとも説きます。

 経典ではお釈迦様のお弟子の中でも特にまじめな、お釈迦様の話を全て聞き覚えていた弟子の阿難尊者が、ある日餓鬼に遭遇し、「おまえはあと三日で死んで、餓鬼道に落ちるよ」と言われてしまい、お釈迦様の元に「死にたくない、なんとかして」と駆け込み、お釈迦様が阿難尊者に説いた教えがお施餓鬼法要です。これによって阿難尊者はいのちを永らえ、また阿難尊者に遭遇した餓鬼も餓鬼道を脱したと言われています。

 お釈迦様は何を説いたのでしょうか?

 餓鬼に施しなさいと説いたのです。餓鬼を許しなさい。餓鬼を認めてあげなさい。助けてあげなさい。と。そしてその心が阿難尊者の延命長寿につながったのです。

 ではなぜ阿難尊者は餓鬼になると言われてしまったのでしょうか?

 経典では、阿難尊者がお釈迦様の話に遅れそうになり、道ばたで倒れている病人や、けが人を無視し、助けることをしなかったからだとしています。阿難さんが人間のやさしさを忘れ、自分のことしか考えられなくなったとき、それは餓鬼になったと同じだと仏教は言っているのだと思います。

 人がやさしさを忘れず、どんな人でも認めてあげる心を持つことを確認する法要が施餓鬼法要です。その意味で、今の状況下では絶対に必要な法要ですので、しっかりと勤めたいと思っています。

 この施餓鬼の心は、実は仏さまの大慈悲の心と同じものです。だから、私たちがおこなう施餓鬼の心の実践は、仏さまと同じことをしていることを意味し、ご先祖が一番喜んでくれる供養だと言われています。

 皆さんも家の仏壇の前で、お念仏をお唱えして、一緒の気持ちになって頂きたいと思います。きっと心がすっきりするはずです。

合  掌

2020年5月1日 - ≪今月の言葉

夏籠や畳にこぼすひとりごと  日野草城

「疾風に勁草(けいそう)を知る」という言葉があります。
強い風が吹いて、倒れない強い草がわかるということです。
それは、新型コロナという強い風の中で、生き抜く力生命力であり、
どんなときにもかわらない思いやり、やさしい心であるはずです。