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9月のお話

 ホームページをご覧いただきありがとうございます。先月中旬から椎間板ヘルニアを患ってしまい、起き上がることすらもかなわずご迷惑をおかけしました。レントゲンとMRIによる検査で治療方針を決めまして、リハビリをしながら腰の痛みとにらめっこという状況ですが、着実に一歩一歩快方に向かっていると思います。
 9月1日は「防災の日」です。この日は、10万5千人以上の方々が死者・行方不明者となる関東大震災がおきた日ですが、7月下旬の日本赤十字社のアンケート調査でその由来を知らない人が49.2%と約半数にのぼるというデータが公表されました。今年は1923年の関東大震災から100年目をむかえ、その大震災の教訓や、二百十日と言われるように立春から210日目の9月1日が台風の襲来する時期とされ警戒する言葉もつくられ、災害の備えを怠らないようにとの戒めもこめられています。
 近年では、8月にも大型台風が襲来し、また、線状降水帯という言葉を耳にする機会が増えたように、台風が通過する地域以外でも災害級の被害が増加しています。気候の変動も含め、防災の意識が強いものだと思いましたが、データにしてみるとそうでもないように感じます。大地震の備えだけにとどまらず、過去に類をみないような地域での河川の氾濫や、もはや災害ともいえる猛暑が続く昨今、防災の日を機会にもう一度見直してみたいと思います。
そして、忘れてはいけないことがあります。それは、関東大震災の時に起きた悲劇です。甚大な被害をもたらした、関東大震災での混乱の中、デマ情報が流れ、朝鮮人や中国人にたいして大虐殺をおこなったということを忘れることはできません。「井戸に毒をいれた」や「暴徒となって襲ってくる」など様々なデマ情報が流れ、「自分たちは正義だ」というような偏った感覚を持ち正当性を主張し人の命を奪ったのです。どこに人の命を奪うことに正当性があるのでしょうか。ましてや、等しく震災による被害を受け、助け合わなければならないような状況であるのにも関わらず。
 このように考えますと、防災の意識で何よりも大切なことは、災害が起きてしまった時による被害を拡大させてしまう「人災」を防ぐことなのだと思います。悲しいことに、災害を絶対に防ぐということはできないのかもしれませんが、被害を拡大させない為にも、起きてしまった時、そしてその後の行動と心構えが大切なのだと思います。私自身も「心構え」が大切だと分かっていても、その場に居合わせたとき平常心をもって対応できるかわかりません。ですが、実際に自身が経験していないことであっても、先人の方々からの教訓を学び、一つでも多くの教訓を次につなげられるよう行動したいと思います。自分だけが助かりたい、自分たちだけが助かりたいという行動から他者を虐げてはならないと肝に命じたいと思います。
 自分には関係のないことと切り捨てるのではなく、物事ひとつひとつは自身に関係しているということを自覚し、その学びから次の行動に移せていければと思います。人を排除する行動よりも人を思いやる行動こそが尊いことなのだと思います。

合 掌